明石商(兵庫)の今秋ドラフト候補で最速151キロ右腕・中森俊介投手(3年)が、非凡な才能をアピールした。

27日、須磨翔風との練習試合(明石商G)で今年初めて対外試合に登板。阪神、広島、ヤクルトの3球団が視察する中、7回からマウンドに上がり、最速147キロをたたき出した。3回を6安打2奪三振で2失点。初登板に密着した阪神熊野スカウトは「力があるのは分かっている。実戦不足の中で投げているし、スピード、制球的にも問題ない。上位候補という見方」と高い評価を示した。

実戦は紅白戦以来約2カ月ぶり。実戦感覚が戻らず毎回走者を背負うなど、本調子ではなかった。中森は「投げてる感じは良かったけど打者が空振りしてない。それほどの球ということ」と反省。狭間善徳監督(56)は「体の開きが早くて球が走ってない。微調整できれば。その1点だけ」と早速、改善点を指示した。

夏の兵庫代替大会開幕まで1カ月を切った。8月には甲子園でセンバツ出場予定校による交流試合も控える。「進路は進学とプロと半々。夏の大会が終わったら監督と親と決めたい」と慎重に言葉を選んだ。まずは実戦感覚を戻してギアを上げ、剛球を復活させる。【望月千草】

◆中森俊介(なかもり・しゅんすけ)2002年(平14)5月29日生まれ、兵庫・丹波篠山市出身。福住小2年時に多紀野球少年団で始め、篠山東中では軟式野球部。中3夏から三田ボーイズ。明石商では1年春からベンチ入りし、18年夏の甲子園でも登板。19年には春夏連続4強に導いた。182センチ、83キロ。右投げ左打ち。