波崎柳川がサヨナラでこの夏、初勝利を飾った。

2-2で迎えた9回、波崎柳川は2死一、三塁から、7番鈴木将斗外野手(2年)が左前適時打を放った。「打席が回ってきた時に、ちょっと不安になったけど、みんなに楽にしろ、と声をかけてもらい、自分のバッティングができました」と笑顔を見せた。

大会前の練習で松金崇祐監督(36)から「体が硬くなっている。もっと母指球に力を入れて打つように」とアドバイス。「軸をしっかり作り、芯で捉えられるようになった」と好調に。この試合では2三振も、最後の打席で値千金の一打を放った。

松金監督は「粘り強く最後まで戦ってくれた。勝負強くなりましたね」と選手たちをたたえた。

昨秋、新チームは部員9人でスタート。冬も、お互いに励まし合いながら厳しい練習を乗り越えてきた。鈴木は「昨年の秋の大会は、守備が終わるとランナーコーチもやらなくてはいけない。練習も人数が少ない。でも、その分、常に力を抜かずに全力でプレーができるようになった。それが粘りにつながったと思います」と振り返る。最後の1球まであきらめない。波崎野球が夏の大舞台で生きた。

今年、3年生部員が1人辞めたが、春には新入部員11人を迎え、単独チームでの出場を決めた。鈴木は「3年生と1日でも長く野球がしたい。次も粘り強く戦います」と、力強く話した。【保坂淑子】