オセロのように逆転した。釧路湖陵は1点ビハインドの4回、相手暴投の間に1点を返し追いつくと、1死三塁で6番安部主馬一塁手(3年)が中堅前にポトリと落ちる適時二塁打を放ち、勝ち越した。「昨秋は自分のバントミスで負けたので、何とかチームに貢献したかった」。その後5回に3点、6回に2点、7回2死二、三塁では暴投の間に、安藤が7点差をつける9点目の生還を果たし、コールド勝ちを決めた。

今春、札幌南OBで07年南大会4強メンバーの大川健太監督(30)が就任。試合前日のミーティングで「過去は変えられなくても未来は変えられる。取られた点はゼロにできないが、頑張ればオセロのように取り返せる」と説いた。その通り、先制されるも一気に形勢逆転した。安部は「その通りになった。北大会は負けたチームの思いも背負い全力で戦いたい」と気を引き締めた。

▽釧路湖陵・佐沢遼泉投手(3年=先発し7回2失点の好投)「序盤の制球が甘く失点したが、味方が取り返してくれたので、気持ちが入った。5回に自分もチャンスで二塁打を打てたので、勢いがついた」

▽釧路北陽・石垣翔空主将(3年=先発し4回途中で降板、7回に再登板も自身の暴投でコールド負け)「こういう形で終わってしまい残念。序盤で畳み掛けられず、中盤以降は相手投手をとらえることができなかった」