吾妻中央が、兄弟コンビの活躍で歴史的勝利をつかんだ。

1回、先頭の滝沢啓幾外野手(2年)が敵失で出塁。二塁まで進むと、2番滝沢瑛瞳外野手(3年)が1球で犠牲バントを決め1死三塁とチャンスを広げた。3番の豊田吏樹内野手(3年)が中犠飛を放ち、ノーヒットで先制に成功した。2回を除く毎回得点を重ね、12安打11得点で快勝した。

1、2番には互いを信頼する兄弟が座った。1番は弟の啓幾、2番は兄の瑛瞳で、昨秋からこのコンビが定着した。2安打を放った啓幾は「兄がいつも後ろに控えている。いい打者なのでちゃんとつなげられるように出塁することを意識した」。右中間への二塁打を放った兄瑛瞳は「打てて良かった。弟が打ったら打たないわけにはいかない。」と兄の意地を見せた。

吾妻中央は、2校が統合して18年4月に開校したが、同年夏、昨夏と1回戦で敗退していた。初めての勝利に、瑛瞳は「まだ夏勝ててないというのは知っていた。1つ勝てたのは良かった。次もまた1勝を積み重ねていきたい」と喜び、先を見据えた。

次の相手は昨夏4強の樹徳。「強いチームなのは分かっている。やることをしっかりやって、1、2番でチャンスを作れば、後ろが返してくれると思う。怖がらず強気でいきたい」と声をそろえた。