関大北陽の坂本壮梧外野手(3年)が公式戦初本塁打を放ち、興国(大阪)との接戦を制した。

8回表2死、ここまで無失点の興国の浅利太門投手(3年)のチェンジアップを捉えた。最後の夏に放った打球は右翼芝生スタンドに突き刺さる決勝ソロとなった。「何としてもつなごうと思った。入ったと思ってなかったが、審判が手を回しているのを見て入ったと思った」と汗だくの顔から笑みがこぼれた。

昨秋、近畿大会大阪府予選は3試合で24失点して4回戦敗退。その反省から選手が自主的にミーティングを重ねた。練習後だけでなく校内でも行い改善点を挙げていった。新型コロナウイルスの影響でチーム練習ができなかったときも、その改善点をを意識し、それぞれ自主練習に取り組んだ。坂本も坂道や階段を走り込み、強靱(きょうじん)な足腰に仕上げた。辻本忠監督(43)は「(ミーティングで)自分たちをどう強くするか自主的に考えることができるようになった。だから、自粛期間明けでも(体力低下などで)困ることはなかった。よう成長した。今日の試合はシビれた」と満足げだった。

準決勝の相手は2年前の夏に3-6で敗れた大院大高に決まった。辻本監督は「(相手は)タイブレークで勝って勢いがある。思いっきりぶつかりにいく。2年前の仕返しをしたい」と不敵に笑った。【南谷竜則】