掛川西のプロ注目左腕・沢山優介投手(2年)が、プロ球団のスカウトの前で快投した。磐田南戦に先発し、6回1安打無失点。スカウトの計測器で最速141キロを記録し、9三振を奪った。「暑さもあったので、打たせて取ることを心がけた。指のかかりは悪かったが、耐えられた」と振り返った。

浜松市出身だが、中3だった18年夏の掛川西の試合をテレビ観戦し、同校への進学を決めた。「観客席の応援がすごくて、自分もあの中でプレーしたいと思った」。伝統校で周囲からの重圧も大きいが「プレッシャーをはねのけていきたい」と意欲を示した。

この日は、中日と巨人が視察。熱視線を送った中日・近藤真市スカウト(51)は「フォームのバランスが良く、きれいな質の球を投げる。成長が非常に楽しみな選手」と高評価。沢山も反応し「将来の目標はプロ」と目つきを変えた。

だが、まずはチームの勝利が優先。意識は甲子園へ向いている。「甲子園は手の届かない場所ではない。あの舞台で投げる日が必ず来ると思いながら、練習や試合に臨んでいます」。最上級生となり、急成長する大型左腕。春夏計9度の甲子園出場を誇る名門に、2009年春以来の聖地を引き寄せる。【河合萌彦】

▽掛川西・狩俣藍生(あい)内野手(1年=3回に先制3ラン)「自分が決めようと思っていた。少し詰まったが、入ってくれてよかった」

◆沢山優介(さわやま・ゆうすけ)2003年(平15)10月15日、浜松市生まれ。小2から浜松ブラッツで野球を始め、浜松北部中では3年春に県大会出場。掛川西高では1年夏からベンチ入り。直球の自己最速は142キロ。左投げ左打ち。184センチ、77キロ。血液型O。家族は父、弟、妹。