昨秋の東北王者・仙台育英(宮城)が古川工を7回コールドで退け、ベンチ入り19人で新チーム初公式戦を白星発進。2年連続のセンバツ切符獲得へ第1歩を踏み出した。1年生3人が公式戦デビュー。7番洞口優人遊撃手が先制三塁打を含む2安打3打点2得点と活躍した。

背番号16が輝いた。洞口は試合序盤、ジャンピングスローなど軽快な守備で2者連続の遊ゴロに仕留めて勢いづいた。打っては2回裏1死一塁、右中間を破る先制三塁打を放ち、高校公式戦初打席を飾った。3回には2打席連続適時打、5回にも遊ゴロの間に3打席連続打点。「最初は緊張しましたが(守備の)1プレーから自分のリズムでできました。結果を出せて自信になりました」と定位置争いに名乗りを上げた。

ただ、チーム状態は万全ではない。この日は一塁兼任の最速149キロ左腕・笹倉世凪投手(2年)が体調不良でベンチから外れるなど、先発予定だった内野手4人全員が体調不良で入れ替わった。須江航監督(37)は洞口について「守りの人と思っていたが自信になったと思う」と評価。さらに「けが人が多くてメンバーや打順は違うが、逆にいえばチームの底上げになる」と競争激化を期待した。【佐々木雄高】