ドラフト会議は終わったが、高校野球ではまだまだ熱い戦いが続いている。来春のセンバツ出場を目指して、各地区で秋季大会が開催中。東京大会では、東海大菅生の2世選手が8回コールド勝ちに貢献した。小池祐吏内野手(1年)は、DeNA小池正晃ファーム外野守備走塁コーチ(40)の長男。5番三塁で先発し、5打数1安打1打点と打撃でチームを支えた。

 

引退試合で2本の本塁打を放った父の姿をハマスタで見た。小池は、あのときの父のように思い切り振り抜いた。5-1で迎えた5回無死三塁。左翼フェンス際へ適時二塁打を放った。「狙っていた。ホームランではなかったけど、しっかり芯に当たって飛んでくれたのでよかった」と満足げに振り返った。

父と同じ中本牧シニアに所属。ジャイアンツカップも経験した実績ある内野手だが、高校は父の母校・横浜を選ばなかった。悩んだ進路選択だったが、決め手となったのは東海大菅生・若林弘泰監督(54)の教えだった。「『甲子園優勝も目標だけど、一番の目標は人間形成』というところにひかれました」。野球以外でも、より成長できると感じ、東海大菅生のユニホームに袖を通した。

勝負強い打撃と安定した守備を買われて、1年生ながら今秋から公式戦のベンチ入りを果たし、高校通算2本塁打。2回戦の目黒日大戦では満塁弾を放つなど、5打点の活躍。今大会3戦で7打数3安打7打点と強打を発揮している。目標とする選手に巨人坂本を挙げるが、「お父さんは身近にいるので刺激になっています」と笑顔を見せた。成長を続け、父親がプレーした舞台を目指す。【湯本勝大】

◆小池祐吏(こいけ・ゆうり)2004年(平16)8月17日生まれ。神奈川県横浜市出身。保土ケ谷小1年時に明神台リトルグランパースで野球を始める。小6時にベイスターズジュニアに選出され、NPB12球団ジュニアトーナメント優勝。岩崎中では中本牧シニアに所属し、ジャイアンツカップに出場。東海大菅生では1年秋からベンチ入り。180センチ、77キロ。右投げ右打ち。