昨年に現役引退し、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(47)が4日、智弁和歌山の野球部員に対して、和歌山市内の同校グラウンドで3日間の“アマ初指導”を終えた。

1日目は教えず観察に徹し、2日目から指導を始めるイチロー流だった。最終日となるこの日は午前11時28分、黒のパーカー付ジャージー、サングラス姿で登場した。「2日間、気を張っていたと思うけど、リラックスしてやりましょう」と球児に声をかけ練習へ。

球児たちと一緒にランニング、ウオーミングアップを行い、その後は走塁練習。一塁ベース付近で「(盗塁は)スタートで全部決まります」とスタートの切り方などを細かく指導した。

イチロー氏は日本ハムからドラフト4位で指名された細川凌平内野手(18)と2人1組で1カ所でフリー打撃を行った。イチロー氏が本塁打を放つたびに、智弁和歌山ナインは驚き、何度も「えぐい」の声が起きた。

イチロー氏は昨年12月に学生野球資格回復研修を受けて今年2月、高校生や大学生を指導できる立場になった。夏24度、春14度甲子園出場、夏2度、春1度全国制覇した名門校の球児たちは、イチロー氏の指導に目を輝かせていた。