全国の好投手、投打者が2年ぶり開催のセンバツを沸かせる。甲子園で2度の春夏連覇を誇る大阪桐蔭で注目されるのが左右の「ダブルエース」だ。今秋ドラフト候補の最速150キロ左腕・松浦慶斗投手、154キロ右腕の関戸康介投手(ともに2年)。世代トップクラスとされる2枚看板で3年ぶりの春の頂点を狙う。

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背番号1を背負う松浦は、185センチの長身から投げ下ろす剛球と精度の高い変化球を操る。ソフトバンクの160キロ左腕・古谷はいとこ。昨夏の甲子園交流試合では、東海大相模(神奈川)を相手に2回完全投球を披露した。センバツ出場校発表前に「2個上の先輩も甲子園に出られなくて、1個上の先輩も(大会)なくなってしまった。今回、絶対に出場して優勝するという気持ちは持っています」と息巻いていた。全国舞台へ挑戦さえできなかった先輩の分まで戦い抜くつもりだ。

世代屈指の速球派・関戸も呼応する。「高校野球最後の年。自分たちの年代で先頭に立って春夏連覇を達成したい」と頂点を見据える。負傷続きで経験値はまだ低いが、球威なら西谷浩一監督(51)も「松浦よりあると思う」と認める。初の全国舞台でいよいよベールを脱ぐ。左右の両輪だけでなく、高校通算17発の4番・池田陵真外野手(2年)もいる。攻守だけでなく走力も備え、昨秋の近畿大会では1回戦から準決勝まで3試合連続でコールド勝ちした。ひと冬を越えて、大阪桐蔭の総合力の高さは横綱級になっている。

前回出場した18年は史上初2度目の春夏連覇で、甲子園を席巻。12度目の春の聖地でも主役を張る。【望月千草】

 

センバツ出場32校決定/学校メモ付き一覧