“長打製造機”にオレはなる! 柴田(宮城)の高校通算26本塁打男、村上太生輔外野手(2年)がバットでチームを勝利に導く。昨秋は県大会、東北大会の全11試合に先発出場。チーム最多の3本塁打を放ち、11打点をたたき出した。それでも打率は2割2分2厘と伸び悩み、「甘い球を打ち損じることが多くて、納得はできなかった」と厳しい表情で振り返った。

チーム内では「ブンブン丸」と親しまれている。1年夏からレギュラーに定着し、昨秋は主に5番。豪快な1発が魅力で、チームメートからそう呼ばれ始めた。村上は苦笑いしながら、「長打も打てる安打製造機と呼ばれたい」と改名? を求めた。そのためにも、今後の課題は1球でボールを仕留める確実性。「持ち味は長打力だけど、打率も残していかないといけない」と自覚する。

悔しさを糧にする。仙台育英(宮城)との東北大会決勝は1-18の大敗を喫し、自身も4打数無安打に終わった。今冬は130キロのバーベルを担ぎ、スクワットメニューで下半身強化に取り組んだ。「変化球にタイミングをずらされて、右膝が開くことがあった。しっかり下半身で踏ん張れるように」と説明。一冬の成果を今春へとつなげる。

打撃で参考にするのは昨年のパ・リーグ首位打者、同じ左打者のオリックス吉田正尚外野手(27)だ。身長も172センチとほぼ同じで、本家同様にフルスイングを信条とする。「理想は左のスラッガー。チャンスの場面で結果を残し、チームの勝利に貢献していきたい」と力を込めた。柴田打線の幹として、春の聖地に大輪の花を咲かせる。【佐藤究】

◆村上太生輔(むらかみ・たいすけ)2003年(平15)9月21日生まれ、仙台市出身。小4から増田イーグルスで野球を始め、中田中時代は宮城臨空シニアでプレー。中2春に全国選抜に出場。柴田では1年春にベンチ入りし、1年夏からレギュラー定着。172センチ、77キロ。右投げ左打ち。家族は両親と姉。おすすめのアニメは進撃の巨人。血液型B。

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