第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)で創部100年の三島南(静岡)が、甲子園に春夏通じて初出場します。連載「三島南センバツ初出場 起こせ!!南風」で、聖地に挑む同校の全27選手を紹介していきます。

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山田駿外野手(2年)は打力アップを目指し、日々特訓中だ。昨秋の公式戦は不調で、打率1割4分8厘と苦しんだ。そのため、昨年12月にプロ野球ロッテの藤原恭大外野手を参考に打撃フォームを改造。バットのトップを頭から肩に下げ、スイングを平行に。すり足だった左足を上げるようにしたら、タイミングが合うようになった。これで打球の飛距離が伸び「フォームが固まって球もよく見える」と手応えを得た。

先月29日、センバツ初出場が決まり「最初は本当なのかと疑った。ずっとテレビで見ていた舞台なので、衝撃でした」と振り返る。甲子園球場には過去、所属していた伊豆市シニアの先輩の応援で行ったことがあり「高校生はすごいなと思い、甲子園に憧れました」。自身も同じ舞台に立つ。「今度は見に行くのではなく、プレーをする。自分のプレーを見て、憧れてもらえるように頑張りたい」と意気込みは強い。

今冬に一塁手から左翼手へ転向。レギュラーの座を争っている。「以前は外野手だったので、元の位置に戻っただけ。試合では『負けても仕方がない』といった意識ではなく、勝って『21世紀枠でもやれるんだ』と思わせるプレーをしたい」と、熱い思いを秘めている。【河合萌彦】

◆山田駿(やまだ・しゅん)2003年(平15)6月26日、伊豆市生まれ。小1から修善寺少年野球クラブで野球を始め、修善寺中時代は伊豆市シニアに所属。三島南高では1年秋からメンバー入り。右投げ右打ち。172センチ、69キロ。血液型A。家族は両親と祖母、兄、姉。特技は魚をさばくこと。過去にタイやサバなどをさばき、家族に煮付けや刺し身をふるまったことがある。