桐光学園が接戦を制し、4強入りした。

5-3で迎えた9回裏、2番手の針谷隼和(はりがい・はやと)投手(2年)が先頭から2者連続四球を与え、無死一、二塁のピンチを招いた。そこで稲光とともに雷鳴が響き、中断に入った。降雨もあり、38分間の中断となった。

中断明け、針谷は直球を中心に思い切りよく投げ込み3者凡退。野呂雅之監督は「中断がウチにとって不利に見えたけど、ラッキーだった。(針谷が)見違えるようだった」と振り返った。

先発の中嶋太一投手(3年)が6回を被安打5の2奪三振、3失点(自責1)と試合をつくった。2回に、打球が左ヒザを直撃するアクシデントに見舞われた。「痛かったけど、大丈夫です」とその後も腕を振った。

今大会はここまで直球とフォークのみで勝ち上がってきたが、スライダーを解禁。「球種が増えたので、投げやすかったです」と淡々と明かした。

冬場には、ブルペンで200球投げ込むなどフォームを固めて体力もつけた。3月のセンバツ前に行った東海大相模との練習試合では、6回を被安打1の無失点に抑え、自信を手にした。進路については「基本はプロを目指したいです」とさらなる高みを目指す。

準決勝では、横浜と対戦する。理想とする「直球で空振り三振が奪える投手」になるため、前進する。