2年ぶりとなる春季北海道大会の地区予選が札幌、旭川地区で開幕した。札幌地区では、19年秋季全道大会4強の札幌龍谷学園が札幌創成を下し、1勝一番乗りとなった。

同点の7回2死二塁、札幌龍谷学園4番宮崎聖汰左翼手(3年)が勝ち越しの中越え適時二塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。決勝打を含む2安打1打点の宮崎は「秋は(センバツ出場の)北海の木村(大成、3年)投手に追い込まれ、勝負どころで冷静に打つことができなかった。その反省が生き、落ち着いて打席に立てたのが良かった」と振り返った。

札幌市などで新型コロナウイルス感染者が増え、道内全10地区で札幌地区のみが当面、無観客での開催となった。さらに同地区の4校が学校事情により出場辞退。札幌龍谷学園も4月末以降、対外試合を自粛するなど、制限がある中で調整をすすめてきた。寺西直貴監督(50)は「いつどうなるかわからない。そういう状況で公式戦を行えたことはありがたい。選手にも、野球がやれる喜びを体現しようと送り出した」。宮崎は「試合をやらせてもらえることへの感謝の思いを持って臨んだ」と振り返った。