小樽地区で、10人の岩内がアクシデントを乗り越え、初戦を突破した。寿都戦の1回1死三塁、主将の神坂泰輔三塁手(3年)が自打球を顔面に受け、右まぶたの上を裂傷。応急処置を受け1度は復帰も、4回先頭で中前打を放ち出塁後、再び出血があり途中交代。5回以降は9人ぎりぎりで戦い、10-7で勝利を挙げた。

5回に急きょ右翼から三塁に入った籾山悠翔(3年)は6回から7回にかけ3者連続で三ゴロを処理。「練習試合で1度しかやっていなくて不安だった。でも泰輔の分までと必死だった」。昨夏の練習試合で右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し離脱。初の公式戦出場で二塁打2本を放ち1打点挙げるなど攻守で奮闘し、主将不在をカバーした。

神坂は4回終了後に交代するまで、頭にテーピングを巻き3打席連続出塁。2安打1打点とチームをけん引していた。4回まで6失点と荒れていたエース島谷祐樹(3年)は「ベンチを去り病院に向かうときの悔しそうな顔を見て頑張らなきゃと思った」と神坂の離脱後、5回の1失点のみと復調。苦しみながらつかんだ1勝を糧に、次は昨秋全道出場の小樽双葉に挑む。【永野高輔】

◆岩内の成田貴仁監督(40) 一番声を出し盛り上げられるキャプテンがいない中、選手みんなが「やらなきゃ」という気持ちを持って臨んでくれた。