大阪桐蔭が智弁和歌山にサヨナラ勝ちした。同点の9回に主将の池田陵真外野手(3年)が決勝の左越えサヨナラ二塁打。先発の竹中勇登投手(3年)も9回2失点の力投で貢献した。

智弁学園(奈良)は敵失で決勝点を挙げて京都国際を下した。両校は30日の決勝で激突。昨秋の近畿大会決勝、3月のセンバツでは智弁学園が勝っており、現チーム3度目の対決となる。

   ◇   ◇   ◇

大阪桐蔭が底力でリベンジの舞台を整えた。近畿大会の準決勝で敗れるわけにいかない。同点の9回裏1死一、二塁。智弁和歌山に引導を渡したのは池田だ。内角チェンジアップをとらえ、ライナーで左翼頭上へ。サヨナラ適時二塁打で決勝進出だ。

「(9回まで4打席凡退で)自分が助けられる側だった。自分がチームを助けて、勝利に導く。必ず打つ気持ちでした」

センバツは屈辱の初戦敗退。池田はナインの思いを「この春の大会は夏の大会につながる。秋の近畿で負けてセンバツで負けて悔しさを持っている。相手も(センバツを逃し)悔しさがある。気持ちを前面に出して上回らないといけない」と代弁した。高校通算19本塁打でプロ注目の主砲が、土壇場で存在感を示した。

過去に2度、甲子園の春夏連覇を達成した常勝校の意地がある。3回に追いつかれたが、先発竹中も耐えた。決勝は昨年11月の近畿大会決勝で敗れ、3月センバツでも負けた因縁の智弁学園戦だ。西谷浩一監督(51)が「試合できる権利をいただいた。何とか優勝で終わりたい」と話せば、池田は「決勝で自分たちの野球をどれだけできるか」と雪辱に燃える。3度も、同じ相手に負けるわけにいかない。【酒井俊作】