秋の悔しさを晴らして、5年ぶり春の県4強入りを決めた。大館鳳鳴が3-2で湯沢翔北を撃破。昨秋の県大会準々決勝で敗れた相手に借りを返した。先発した2年生左腕、木村拳士(たかし)が9回を5安打2失点で、2試合連続となる完投勝ちを飾った。持ち味の制球力を最大限に発揮。緩急を駆使した投球がさえ渡った。秋田中央は延長12回に一挙5得点を奪って、由利との乱打戦を制した。

   ◇   ◇   ◇

湯沢翔北は、わずか5安打と打線が機能せず、1点差で4強を逃した。2-3の9回に無死二塁の好機を迎えたが無得点。7回1死二、三塁でも1点止まりと、ここぞの場面で連打が出なかった。2度のけん制死や犠打失敗の拙攻も響いた。武藤栄昇(えいしょう)投手は7回3失点の粘投。2番手の佐々木蓮投手(いずれも2年)も1回無失点だったが、報われなかった。武藤は「夏に向けて課題が残る投球になってしまった。粘れた部分はあるが、球の質、テンポが悪く、いい流れで攻撃につなげられなかった」と反省した。