新潟明訓は高岡第一(富山)に7-0の7回コールド勝ちし4強に進出した。4番の加藤麗桜捕手(3年)が1回裏に先制の2点三塁打を放ち、打線に勢いをつけた。新潟産大付は仙田裕汰投手(3年)の2失点完投の粘りの投球を見せ、小松大谷(石川)に3-2で競り勝ち、北信越大会初勝利を挙げた。今日6日の準決勝では新潟明訓-新潟産大付の県勢対決となった。関根学園は松商学園(長野)に、新潟は敦賀気比(福井)に敗れた。

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加藤が4番の意地を見せた。1回裏1死一、三塁。2球目の甘い直球を芯でとらえた。打球は右中間を破る三塁打となり、先制の2点を奪った。「先制点が欲しかった。強く振ろうと思った。狙った球を打ち損じずに打てて良かった」。今大会のチームテーマとした初回、初打席など「1にこだわる」を実践。5回にも1死一、三塁で中犠飛。「何としても1点欲しかった」。変化球を引っかけることなく外野に運び、中押しの3点目をもぎ取った。

県大会では5試合出場し、15打数4安打と不調だった。今大会までの2週間、朝の自主練習を約1時間増やした。「内角、外角、変化球も全てとらえて打つつもりでやってきた」と言う。ロングティー、マシン打撃などに積極的に取り組んだ。この日、3打数1安打で5回までに全3打点をたたき出すと、打線は6、7回に爆発。2桁10安打での7回コールド勝ちにつながった。「やってきたことが結果に表れてうれしい」と安堵(あんど)の表情を見せた4番を、島田修監督(56)は「最初に、いい当たりが出て良かった」とたたえた。

準決勝は新潟産大付との県勢対決となる。「守備で流れを作り、チャンスが回ってきたら打点に絡みたい」と加藤。春県王者を倒しての決勝進出を見据えていた。【飯嶋聡美】