県勢対決は新潟明訓(県3位)が7-2で県大会優勝の新潟産大付を撃破した。8番・小黒拓巳三塁手(2年)が2回に先制打を放つなど3打数3安打1打点でチームに勢いをつけた。春は07年以来14年ぶり4度目の決勝進出となった。

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新潟産大付の6番田村玲雄主将(3年)が4打数3安打と意地を見せた。2点を返した5回は先頭打者で右前打を放ち、反撃の口火。5点を追う9回は1死一塁から右前打でつないだ。もっとも自身の好打は二の次で「負けたので無意味な安打」と言った。

打線は新潟明訓の継投にかわされた。チーム全体で打力を強化してきた成果を見せられなかったことが不満だった。「びびっている選手がいる。ボール球に手を出し、第1ストライクを見逃している」。昨秋まで捕手。今春から一塁手に転向したが「もう1人の捕手」と自覚し、ナインに声をかけ続けた。試合後の厳しい言葉はチームを思う気持ちの裏返し。県大会初Vも北信越で県勢に敗れた。田村は「夏は勝てるように強化する」と気を引き締めた。【斎藤慎一郎】