単独チームで出場した杉戸農は、無安打の5回コールドで夏が終わった。野球部員は8人のみで、3年生は2人だけ。ソフトテニス部と自転車部から3人の助っ人を借りて、計12人で臨んだ大会だった。橋本航監督(33)は「3年生の2人が、チームをよくまとめてくれた。感謝しています。人数が足りなくて、助っ人が力を貸してくれた。なんとか単独チームで出られたことが、よかった」と言葉をつまらせた。

先発した宮田竜至投手(3年)は、主将としてチームをまとめてきた。「悔いはありません。やりきれたので、良かったです」と話した。

もう1人の3年生、増田悠人内野手(3年)は一塁手でスタメン出場し、2回途中からは捕手としてマスクをかぶった。慣れない野球をプレーする助っ人へのアドバイスも送っていた。「明るい試合をつくっていくことを心がけていました。結果は負けてしまったけど、明るくできた。チーム的に見たら、悔いはありません」。

インターハイ予選終了後、6月から野球部に加わってくれた助っ人と、練習を通じて“チーム”になった。橋本監督は「高校生のコミュニケーション能力はすごいなと思います」と涙。宮田は「協力しながら、やってきました。いい仲間を持ったなって思います」と明るく話した。