<高校野球岩手大会:花巻東11-4高田>◇15日◇2回戦◇岩手県営野球場

 

幼少期の運命的な出会いで、花巻東の「1」を背負う覚悟が決まった。菱川一輝投手(3年)は、同校からもっとも近い日居城野(ひいじょうの)保育園に通っていた。園の散歩の時間に、前から同じく散歩してきたのが花巻東野球部のお兄ちゃんたち。両脇を抱え、肩車をしてくれたのが、高校生だった同校OBマリナーズ菊池雄星だった。菱川は「とても覚えています。その時に野球がしたいなと思った。(花巻東の愛称の)ハナトウって言葉も覚えました」と記憶は鮮明だ。

「一輝」の名前は両親から「何でも良いから一番輝ける人間になってほしい」と命名された。あいさつも、元気も、勉強も。「佐々木洋監督からも、学校生活でも、人間的にも、野球でも一番になるためにどうしたらよいかを学んでいます」。雄星、大谷、2人の背中を追っている。【鎌田直秀】