今春の九州大会準優勝で、夏8度目の甲子園出場を目指す九州国際大付(福岡)が、5-1で九産大九州を下した。プロ注目で最速146キロ右腕の山本大揮投手(3年)が今夏初先発。「一番自信があります」と公言するキレのあるカットボールを軸に試合を作った。8球団10人のスカウトが視察する中、8回1失点(自責は0)で10奪三振の快投。「制球が乱れて5回は点を取られたけど、そのあとに立て直せたのは良かったです」と収穫を語った。

被安打7、2四球を与えながらも最少失点に切り抜けた。阪神の前田忠節アマスカウトも「一番はゲームメーク。必ず(試合を)作れるピッチャー。球も走っていたし、コントロールの精度も良かった。春から比べるとかなりの成長が感じられる」と高評価だ。「現状では状態も良いし、他球団も評価しているのではないかな」と証言する。

同じプロ注目、最速152キロ右腕の柳川大晟投手(3年)を温存して、4回戦を突破した。山本は6月の練習試合で右脇腹の肉離れを起こしたが、「もう治りました」と万全状態をアピール。16年以来5年ぶりの聖地を目指し、山本は腕を振る。【只松憲】