<高校野球大阪大会:履正社2-1香里丘>◇26日◇4回戦◇南港中央球場

 

香里丘の変則左腕、井原幹太(3年)が履正社打線を苦しめた。井原は今大会初登板で初先発。岡田泰典監督(43)は「今はネット中継で映像を見られる。他の試合で使って、分析されたくなかった」と“秘密兵器”を19年夏の全国王者との大一番で起用した。

1回の初球、先頭打者の頭部に死球を与えた。相手は臨時代走を出され、2回の守備から交代した。「気をつけていたんですが」と井原。実は昨秋、今春の登板の際、いずれも先頭打者に死球を出していた。だがマウンドにいる以上「切り替えて投げるしかない」と気持ちを乱さず、後続を断った。「緩い変化球で打たせて取れた」と、ここまで3戦連続コールド勝ちの履正社打線に2点しか許さなかった。

横手投げに挑戦したのは、昨年の秋。「遊びで横から投げてみたら、球威も上がってコントロールも良くなった」と、強豪ひしめく大阪を勝ち抜くために、本格的に横手投げに挑戦した。金星はつかめなかったが、履正社打線を苦しめた。「9回4失点が目標だった。出せるものは出し切った。満足です」と、爽やかな笑顔で夏を終えた。