雨のため4回打ち切りのノーゲームとなったが、ノースアジア大明桜(秋田)の最速157キロ右腕・風間球打投手(3年)は、4回55球を投げ、無安打1四球1死球無失点だった。最速は、初回に記録した149キロだった。

視察した各球団スカウトの評価は次の通り。

阪神葛西スカウト ストレートは力を入れるのと力まない、2段階で投げている。佐々木朗希選手もそういう投球だった。要所やピンチでワンランク上の球を投げられる。元気な状態で入ってきた。変化球も投げられているし、投球リズムもいい。

巨人榑松スカウト部次長 下がぬかるんでいたので、多分7、8割の力でバランスを考えて投げていたと思うが、適応能力を見ることができた。セットにしたり、制球を重視したり、さすが。球速がクローズアップされているが、球速を落としても直球は強いし、球の角度もある。変化球もうまく使っていた。 

ヤクルト橿渕スカウトグループデスク 直球と変化球のコンビネーションで、うまく投げていた。モデルチェンジではないが、力だけでなく、こういう投球もできるというのが見られた。自分の中で、状況に応じた投球をしていたのだと思う。

中日松永編成部長 足場が気になったかもしれないが、140キロ台後半の真っすぐを投げて簡単にスピードも出る。素材はいい。間違いなく上位候補になると思います。

広島白武スカウト部長 球は速いし、素材的にも将来性がある。体の大きさ、エンジンが大きいし、肘の使い方がいい。(打者の目線で)球を隠して(体の)後ろに持ってきている。

DeNA河原スカウトグループリーダー 今日は少し力みが感じられたが、直球のパワーは十分。出力がある。球速も出るし、高校生の中では間違いなくトップクラスの投手。

オリックス牧田編成部副部長 雨でマウンドの土がゆるみ、踏ん張りがきかない状態でも、しっかりボールを投げられていた。春先から継続して見ている中で、ポテンシャルの高さ、すごさは十分。令和の時代に、これまでの記録を塗り替えていけるくらいの期待を持てる選手の1人。高3の中での逸材。

ソフトバンク永井編成育成本部本部長兼スカウト部部長 角度もあるし、腕の振りもいい。上位候補に入ってくる。

日本ハム大渕スカウト部長 グラウンド状態や甲子園初戦といった、いろいろ配慮しないといけない点がある中、準備し、立ち向かっていく姿は見られた。4回は、これからギアを上げるぞというところで終わった感じだったが、ところどころ低めにいく直球があり、片りんは見えた。