関東第一が先発全員安打の猛攻で、修徳を5回コールドで下し、4強入りを決めた。

背番号10番のサウスポー・桝川颯太投手(2年)が、相手打線を5回3安打1四球1失点に抑えた。断続的に降る雨の中での登板となったが「予選でしか先発で投げていなかったので、楽しみにしていました」と、ブロック予選決勝以来のまっさらなマウンドを心待ちにしていた。

スライダーやチェンジアップなど、4つの変化球を中心に打たせて取るピッチングに徹した。これまでの最速が134キロの左腕は「球が速い投手ではないので、変化球で打たせようとと思っていました。修徳さんは打ってくる打線なので、うまくかわせて良かったです」と、この試合のテーマをハキハキと振り返った。

打線も活発だった。4回にはバント安打2本を含む、8者連続出塁で一挙7得点を挙げ、主導権を握った。米沢貴光監督(46)は「運が良かったです。バントの転がった先など、ツキがありました。『このツキを逃さないようにしよう』と、ベンチでは声掛けをしてました」と丁寧に話した。

次戦は準決勝。神宮球場に舞台を移し、今夏東東京大会決勝で敗れた二松学舎大付と対戦する。米沢監督は「夏に負けた悔しさは、ずっと持ってきました。力は向こうが上ですから、挑戦者のつもりでぶつかっていきたいです」と意気込んだ。