イチロー先生が、今度は千葉にやってきた。マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(48)が3日、千葉明徳を訪れた。

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盗塁の指導では選手だけでなく、指導者にもアドバイスを送った。盗塁の偽装スタートについて「ここは指示する側の話。走る気もないのに、走る形を取るのは。使う場面と使う形。落ち着いた空気の中で何か起きるという雰囲気をつくらないと。特に強いチームとプレーする時は。上を目指すために頭にいれて」と話した。

千葉明徳を訪問した経緯は全国で最初に学校を代表して理事長からメッセージが届いたから。「チームとして夏の大会ベスト8の壁を越えたい。個人としてもうまくなりたい。さらには選手たちの人間としての成長のため、一緒にプレーをしてほしい」という内容だったという。

イチロー氏は練習前にも、同校の岡野賢太郎監督やコーチと話した際に「メリハリが大事」と助言していた。「ゲーム中でも静寂な時間がどこかである。より(元気を出すと)際立つ。練習中でも、キャッチボールが終わって次に移る5分間、それだけでいい。ダラダラいくのが怖い。体力を残そうとする。本能的に。リセットして、もう1回ガーンと。質が上がる。怖いのはダラダラいくこと。厳しい学校は時間が長くて、その傾向がある。どの時代も」と力説した。

イチロー氏は20年2月に高校生、大学生の指導に必要な学生野球資格を回復した。同年12月に智弁和歌山、今年11月29、30日に国学院久我山(東京)を指導したのに続いて今回が3校目。今年は2校目の訪問となったが、理事長からのメッセージを受けて最初に訪問を決めていたのが千葉明徳で、2日から2日間の指導を行った。

イチロー氏は年内にもう1校を訪問する予定だ。

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◆千葉明徳 1925年千葉淑徳高等女学校として創立した私立校。47年に現校名に変更。74年から男女共学となる。野球部は今夏の千葉県大会で3年連続で8強入り。準々決勝では甲子園に出場した専大松戸に延長11回1-2で惜敗した。15年には秋季千葉県大会で準優勝し、関東大会に出場。今秋の千葉県大会は1回戦で敗退した。主なOBはオリックスK-鈴木(鈴木康平)。所在地は千葉市中央区南生実町1412。

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