イチロー先生が、今度は千葉にやってきた。マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(48)が3日、千葉明徳を訪れた。2日から2日間の指導を行い、選手らに見守られながら打撃の実演も行った。

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まずはティー打撃で35スイング。自身を囲んで見守る選手らに「どうしても開いちゃうことに悩む選手は多いよね。打ったポイントを、そのまま見ておくのも1つ。打球を見ないで、ヘッドが走るイメージをつくる。そういうのもテクニックの1つであるので、やってみてください」と、チェックポイントの引き出しの1つを伝授した。

次にフリー打撃を実演。選手らは守備に就かず、引き続き打撃ケージを囲むようにして見守り、イチ流のバッティングを目に焼き付けた。

ちなみに同校のグラウンドは外野に高い防球ネットが設置されている。そのネットには地上から約3メートルほどの高さにオレンジのラインが引いてあり、ラインより上であれば同校ではホームラン扱いされる。

この日は右翼から本塁方向へ向かい風となる強風が吹いており、イチロー氏の柵越えならぬ“ネット越え”はなかったが“ライン越え”の打球は43スイングで2本だった。

20スイング目に左翼へ1本目。その後は32スイング目を終えたところで選手と交代し、再び打席に入ると「どんな状況でも1発、入れないと終われないから」「今日は終われないかもしれない」と必死に“ライン越え”を目指した。そして、43スイング目に右翼へ“ライン越え”の打球を放つと「うれしい~」と両手を挙げて喜んだイチロー氏。見守った選手からも「うわ~」と声が上がり、拍手が起きた。

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◆千葉明徳 1925年千葉淑徳高等女学校として創立した私立校。47年に現校名に変更。74年から男女共学となる。野球部は今夏の千葉県大会で3年連続で8強入り。準々決勝では甲子園に出場した専大松戸に延長11回1-2で惜敗した。15年には秋季千葉県大会で準優勝し、関東大会に出場。今秋の千葉県大会は1回戦で敗退した。主なOBはオリックスK-鈴木(鈴木康平)。所在地は千葉市中央区南生実町1412。

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