20年、大阪桐蔭の主将を務めた藪井駿之裕内野手(2年)がアルプスで声援を送った。「僕が3年の時の1年生が、主力となって優勝を果たしてくれた。大きく見えますね。頼もしいです」と笑顔を見せた。

引き継がれる大阪桐蔭野球を感じさせた。今大会は、投打に圧倒的な力を見せたが、その原動力はチーム力だと分析する。「プレーはそうですが、粘り強く束となって戦ってくれた。自分たちもそういう野球を目指していた。後輩たちが体現してくれました」と、優勝に沸く選手たちをあたたかい目で見守った。

藪井が主将を務めた年はコロナ禍で春、夏の甲子園大会が中止に。夏は代替大会に出場した。その悔しさを引き継いだ後輩たちが、昨年の春、夏の甲子園に出場。春は初戦敗退、夏は2回戦敗退。現在の選手たちは負けの悔しさを糧にセンバツ頂点にたどり着いた。「僕らの悔しさを、後輩たちがこうしてつないでくれた。本当にうれしいです」。後輩たちに大きな拍手を送った。