富士宮東に、長く待ちわびた「春」が来た。3回に適時打3本を放ち、6-1とリード。さらに加点し、計11安打12得点。コールド勝ちで19年ぶりの県切符を得た。4番・大谷陸斗外野手(3年)は3安打2打点。「うれしい。選手全員に、冬の練習の成果が出ていた」と胸を張った。

現在のチームで臨んだ昨秋の県大会は、初戦敗退。昨春東海王者の掛川西に0-3と、打力不足を痛感した。悔しさから選手に自覚が生まれ、筋力トレを増量。打球を芯で捉えるミート打法を徹底した。大勝良則監督は「逆方向へ力強い打球が飛んでいた。選手の体つきも、昨秋と比べて別人」と目を細めた。

プロ5球団のスカウトの視察を受けた勝又琉偉(るい)内野手(3年)も、肉体改造を進めている。最近3カ月で体重が5キロ増加。「1日7食を続けています。県大会では打ちます」。この日は2打数無安打2四球に終わったが、県大会では勝利に貢献するつもりだ。【山口昌久】