東京成徳大高は、センバツ出場の二松学舎大付に敗れた。

打線は相手左腕・布施東海投手(2年)を前に1安打。投げては3人の投手陣を起用したが、強力打線の勢いを止められなかった。2番手で登板した「背番号1」、坂本渉投手(3年)は「打たれて、ストライクが入らなくて、圧倒的な力の差があったと感じました」と振り返った。

それでも、ノーシードながら快進撃を見せた大会だった。シード校で、昨夏から2季連続都大会8強入りの狛江を破った。初の8強入りを果たし、創部した2000年以来初の夏シード権を獲得した。森田正裕監督(37)は「(選手が)よく頑張って、いただけたものだと思います。夏は3回戦が初戦になるので、選手たちは固くなってしまうと思いますが」と笑顔で話した。

試合では飛球に倒れても二塁までベースランニング。凡退でも一塁にヘッドスライディングした。選手交代の際は全力疾走を欠かさなかった。対戦相手の二松学舎大付・市原勝人監督(57)も「野球の神様はああいう姿を必ず見ていると思います」とたたえた。一生懸命な姿勢を崩さず、夏に再び快進撃を見せる。【阿部泰斉】