今春センバツ出場の明秀学園日立が、春夏通じて甲子園14度出場の水戸商を下し、4年ぶり4度目の春季関東大会(21~29日、栃木県)出場を決めた。

「4番投手」で先発出場した石川ケニー主将(3年)が、投打でけん引した。打っては4打数2安打2打点。「自分が先発したので、点数が欲しいと思っていました」と2打席連続の適時打を放ち、自らを援護した。

投げては今季初の公式戦のマウンドに「調子は良くなかったです。浮き球が多くて」と話したが、5回4安打無失点。130キロ台後半の直球にカットボール、スプリットを低めに集め、試合を作った。

チームは相手の弱点を突く機動力を発揮した。試合前、水戸商先発の平山颯士投手(3年)のゆったりした投球フォームを確認し、「走れるぞ」と確信。4回までに毎回の6盗塁で好機をつくった。金沢成奉監督(55)は「ほとんどノーサインで彼らが走ってました。それが出来るのがこのチームの強み」と、うなずいた。