今年のセンバツで準優勝した近江(滋賀)が8日、滋賀県のマイネットスタジアム皇子山で京都国際と練習試合を行い、4-3で競り勝った。3季連続甲子園出場を決めていた京都国際は、センバツ直前に13人が新型コロナの陽性判定を受け開幕前日の3月17日に出場を辞退。近畿地区の補欠1位校だった近江が繰り上げで出場し、準優勝した。

近江の多賀章仁監督(62)が京都国際の小牧憲継監督(38)に提案し、初の練習試合が実現した。「4番投手」で先発した近江の山田陽翔(はると=3年)が5回2安打無失点と好投。「4番指名打者」で出場した京都国際の森下瑠大(りゅうだい)投手(3年)は3安打を放った。

互いに力を出し合った熱戦。ただ気がかりは、森下の体調だ。新型コロナウイルス感染の影響などで左肘の関節に炎症が出て、5月初旬の練習試合を最後にマウンドから遠ざかる。6月下旬の投球再開を目指す森下は「甲子園で戦ったら、次は絶対に勝ちたいです」と意欲。5月9日の誕生日に祝福のメッセージをもらった山田は「(肘は)心配です。昨夏の甲子園を投げ抜いて一緒に上がってきた仲。わかり合った上で意識するところはあります。勝ち進んでほしい思いがあり、負けたくないという思いもあります」と明かした。2人は「頑張ろうな」と声をかけあい、夏の再会を誓った。【堀まどか】