青山学院は、5回コールドで完封負けを喫した。

新型コロナウイルスの影響を入学時から受けた、3年生の最後の夏が終わった。部活動の時間制限があるため、1度も丸1日の練習ができないままだった。

茂久田裕一監督(41)は「1日練習も合宿も、一度も経験していない選手たち。最後の夏に勝たせてあげたかった。力が及びませんでした」と悔しさをにじませた。

先発のエース竹沢結仁投手(3年)は、緩急をつかった投球で初回は打たせてとった。しかし2回、コンパクトに直球を狙ってきた相手打線につかまった。連打を許し、1回1/3を被安打9の10失点。「申し訳ない」と後輩に後を託した。

中堅手でスタメン出場した沼田晃太朗外野手(2年)が、2番手として2回途中から登板した。外野手用のグラブのまま、マウンドへ。昨夏に右足中足骨を骨折。秋から復帰し「投手をやらせてください」と直訴し、春から外野手と投手の二刀流をはじめた。使い始めたばかりの投手用グラブの皮が硬いため、使い慣れた外野手用を兼用。「1つ、ジャンプして高いバウンド(の投ゴロ)は、あのグラブだったから取れました」と明かした。

3年生の先輩との夏が終わり「悔しいのひと言です。明日から新チームになるので、切り替えて、秋は1勝でも多くしていきたい」と話した。