千葉学芸が、夏初戦でわせがくと対戦し、記録的な先制攻撃を決めた。1回に打者38人で、4本のランニングホームランを含む、19安打で32得点を挙げた。

夏の千葉県大会の1イニング最多得点は、00年に磯辺が記録した23点だった。これを更新する32点を挙げる攻撃。同年磯辺の最多連続得点19の記録も塗り替え、23者連続で得点した。

さらに1イニング最多本塁打の記録も更新。これまでは85年夏の習志野、18年夏の君津商、19年夏の西武台千葉が達成した3本だったが、4本塁打を放ち、千葉県記録とした。

試合は2回も千葉学芸が追加点を重ねた。県記録をさらに更新するランニング本塁打5本などで26点を奪い、58-0とした直後、1死二塁となった場面で、わせがくの給水のため1度ベンチへと下がった。

2回は計20安打で33点を奪い、65-0とした。ランニング本塁打は計7本。得点、本塁打とも再び千葉県記録を更新した。

3回は5安打で9得点。74-0となった。千葉大会の過去の1試合最多得点は92年夏の中央学院の47点。00年秋には地区予選で市原八幡が67点を挙げていたが、千葉学芸はいずれも更新した。

4回は1安打で1点を追加。75-0とした。

5回はランニング本塁打を含む6安打で7点を追加した。計51安打で82点を奪い、82-0で勝利した。

◆わせがく 2003年(平15)創立の私立校。大学受験の名門「早稲田予備校」を運営する早稲田学園により設立された広域通信制。野球部は04年創部で05年に千葉県高野連に加盟。最高成績は06年夏の県大会で2回戦に進出した。所在地は香取郡多古町飯笹向台252の2。守谷たつみ校長。

○…「自分たちのやってきた野球を出し切る」を合言葉に、記録的な大勝で初戦を突破した。昨年のチームは有薗(現日本ハム)ら強打者がそろっていたが、今年は長打を狙わず、野手の間を抜く低い打球を練習から徹底。1イニング2打席連続ランニング本塁打の斎藤健介内野手(2年)は「自分たちらしい打撃で集中力を切らさずに戦えた」と胸を張った。高倉伸介監督(47)は7つの記録を更新しての勝利に「選手たちの誇りになる。一生懸命やってくれたことが本当にうれしい」とたたえた。

◆地方大会の最多失点 98年7月18日の青森大会2回戦で、深浦が東奥義塾に7回コールド0-122で敗れた。初回の39点を皮切りに毎回失点。東奥義塾は打者149人で86安打、7本塁打、78盗塁、四死球33で、5人がサイクル安打を記録。深浦は7回無安打に封じられた。試合時間は3時間47分。当時、青森県のコールド規定は7回7点差だったが、翌年から5回15点差が加えられた。

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