7年ぶりの甲子園を狙う白樺学園は、村井佑光中堅手(3年)が決勝打含む3安打2打点と気を吐き、5大会ぶりの北北海道大会1勝を挙げた。南北海道大会は16日、札幌円山で開幕する。

7年ぶりの甲子園を狙う白樺学園が旭川龍谷を6-1で下し、準優勝した17年以来5年ぶりの北大会初戦を突破した。3回2死一、二塁から、2番村井が内角スライダーを振り抜き、右翼線を破る先制の2点適時三塁打。相手先発出雲崎が得意とする変化球を振り抜いた。「シャープに振り抜くことだけ考えていた。左打者がカギになると言われていて自分が打たなきゃと思っていたので、いいバッティングができた」と笑顔を見せた。

地区予選前の6月に練習試合で対戦し、チームは4-0で勝利。だが村井自身は出雲崎の前に3打数無安打1四球と結果が出なかった。「キレるスライダーを打てるように」と試合前夜にはホテルで約30分間、イメージしながらスイング。この日3安打2打点でリベンジした。

中学時代、野球をする傍ら、陸上の砲丸投げや110メートル障害などの4種競技とリレー種目で全道大会に出場した経験を持つ。当時の経験が今に役立っている。「砲丸投げの投げる動作で股関節を意識するというのがあって、打撃でもいつも意識している」。砲丸投げをする際の回転の意識が、この日先制打を放った内角球のさばきにつながった。

亀田直紀監督(35)は「地区予選が苦しかったので楽しくやろうと思っていた。自分も選手に引っ張ってもらってやれたような感じですね」と勝利に笑みをこぼした。準々決勝では旭川大高と対戦する。村井は「自分の打撃をしっかりして、チームを盛り上げたい。勢いに乗って勝っていきたい」と意気込んだ。【山崎純一】