春の王者関東第一が、8強入りを決めた。

ここまでの2戦をコールドで勝ち上がっており、今大会初めて9回まで戦った。1-0の3回終了後、降雨のため47分間中断。再開した直後の4回表に失策も絡んで同点とされた。米沢貴光監督(46)は「これが夏だ。これが高校野球。全部がうまくいくことはない。気持ちで負けるな」と選手たちに伝えた。

本来は登板する予定ではなかったエース成井颯投手(3年)が、中断中に準備を進め5回から登板。1番からの好打順だったが、3者連続三振。決め球はすべて直球で「流れを切りたかった。力を入れて投げました。押されている状況で、今まではこういうのがなかった。しっかり気持ちの準備をして、腕を振って投げました」とエースらしい投球で流れを変えた。

5回2死二塁からは、秋葉皓介主将(3年)の右前適時打で1点を追加。

8回2死では、今秋ドラフト候補の井坪陽生外野手(3年)が初球の低め直球を左翼スタンドに運んで5点目を奪った。NPB3球団のスカウトが視察する前で、高校通算32号。「夏なので、簡単にいくとは思っていない。こういう試合が当たり前。その中で終盤に1点ずつ奪えたのはよかった」と話した。