明豊が大分舞鶴を下し、2年連続8度目の甲子園出場を決めた。春夏通算は13度目。

王者は強かった。3回までに11得点を挙げた。1回に2死から連続四球で1、2塁とし、5番の竹下聖人内野手(3年)が右前にポトリと落ちる2点適時打。その後も四球、死球で満塁とし、主将の牧野太内野手一(3年)が左翼線に走者一掃の二塁打を放った。この回は打者一巡の猛攻で5得点。川崎絢平監督(40)は「ツーアウトからチャンスを作って得点できたのが大きかった。選手には強い気持ちを持って向かって行くように伝えて送り出しました」と選手をたたえた。

投げては背番号10番の左腕・坂本海斗(3年)が6回4安打ながら、要所を締めて3点に抑えた。直球は130キロ台の前半だが、勝負どころではホームベース直前で鋭角に曲がるスライダーがことごとく決まった。「打たせて取ることができたのが大きかったと思います。先発を言われたのは前日です。緊張? 全くなくて楽しかったですよ」。快投を披露して、してやったりの表情だった。

大分では無双状態だ。この日の勝利で、県内の公式戦では20年秋から37連勝。絶対王者が貫禄を見せ、連覇を達成した。【片渕浩介】

◆明豊 1999年(平11)に別府大付と明星の学校法人合併で発足した私立校。生徒数は573人(女子338人)。創部は別府大付時の52年で部員は95人。甲子園出場は春5度、夏は8度目。19年春は4強で、21年春には準優勝。主なOBはソフトバンク今宮健太、ヤクルト浜田太貴、ソフトバンク特別アドバイザー城島健司氏ら。大分県別府市野口原3088。岩武茂代校長。