旭川大高の背番号1右腕池田翔哉投手(3年)が公式戦初完投で、3年ぶりの甲子園を引き寄せた。3回までパーフェクト投球。5回まで許した安打は1本だけだった。9回2死二塁から、秋山に適時打を打たれ完封は逃したが、最後まで1人で投げ抜いた。「今までの練習の成果が出せてよかった」と胸をなで下ろした。

昨年の北大会準決勝の帯広大谷戦では7回途中から4番手で登板したが、2回2/3を投げ6安打4失点。悔しさを忘れずに1年間取り組み、決勝での好投につなげた。「去年は変化球で逃げていたけど今年は真っすぐで押せていけた」と強気な姿勢を貫いた。

運気を高めるために今大会開幕後から、上富良野にある自宅近くでゴミ拾いを始めた。「あまりいい結果が残せていなかったので何かを変えようと」。準決勝で2失点完投した山保に「いい投球をしていたので、自分もと思っていた」。奉仕活動効果は大きかった。

巨人入りした沼田翔平投手(22)がエースだった18年、翌年の19年と先輩たちは聖地で勝利をつかめずにいる。「まずは1勝をしたい。自分の投球でリズムをつくりたい」。伝統校のエースナンバーを背負い、甲子園1勝をつかむ。【山崎純一】