東日本国際大昌平の最速151キロ剛腕・草野陽斗(3年)は2回2/3を5安打5失点、1奪三振で無念の降板となった。

初回は3者凡退で先頭が遊飛、後続をともにこの日最速の149キロで遊直、空振り三振。滑り出しは快調だった。しかし、2回2死三塁、しぶとく粘られた末に「自分的にいいボールを打たれた」。10球目の内角147キロ直球を右前に運ばれて先制点を献上。3回は適時打2本を浴び「聖光学院さんの方が上でした」と舌を巻いた。

「福島県を代表するエースになれ」。巨人でプレーした伊藤博康監督(52)の熱い言葉が成長への原動力だった。食トレや走り込みなどの下半身強化を地道に続け、入学時の最速132キロから151キロに更新。体重は62キロから86キロに増え「別人」になった。今冬から投手リーダーを務め、練習メニューを決めたり、草野を中心に「どういう投球なら勝てるか」などをミーティング。以前は自身のことで精いっぱいだったが、リーダーシップも芽生えた。

新たな目標は明確だ。「進路は高卒でプロに行こうと思っています」とプロ志望届提出を明言。「完成度の高い投手を目指したい」。福島の剛腕が新たな道に突き進む。【山田愛斗】