市船橋が千葉県勢100勝目をかけた戦いも、あと1歩及ばなかった。エース左腕・森本哲星が5回からマウンドに上がるも、変化球の制球が定まらず3失点。この回逆転を許した。5イニングを投げて9安打5四球で7失点。カウントを悪くし、ストライクを取りにいった球を痛打された。

それでも、5点を追う9回には、無死二、三塁から哲星の双子の兄、哲太が中越えの2点適時二塁打。弟の悔しさは兄が返すといわんばかりに、意地を見せた。哲太は「哲星らしく投げていた。2人とも最後まで甲子園のグラウンドに立てたのはうれしいです」と言った。

兄弟そろっての甲子園を目指し、鳥取から千葉へ引っ越し同校に入学。地道な練習を重ね、夢の舞台に立ったが、卒業後は別々の道に進む予定。哲太は「双子でレギュラーで。甲子園の夏を戦えてよかったです」と胸を張った。森本ツインズの最後の野球が、聖地で幕を閉じた。

▽市船橋・海上監督 集中力を切らさず粘り強く戦った結果、(9回の)点数になった。選手たちには、市船橋の歴史を新しく作ってくれたと感謝しています。