九州学院のエース右腕・直江新投手と渡辺拓馬捕手の2年生バッテリーが、散発の4安打で完封勝利を呼んだ。

この日の最速は142キロで最も遅かった97キロのカーブと緩急差は45キロ。直江が「全部の変化球でカウントが取れて、全部の変化球が勝負球になった」と振り返るようにチェンジアップ、スライダー、カーブ、縦のスプリットもさえ、狙いを絞らせなかった。ミットが大きく動くことはなく低めに制球して打たせて取り、6回2死からカーブ、スライダーなどで4者連続を含む7三振も奪った。渡辺は「甲子園といういい舞台で2年生バッテリーで完封できたことは、これから人生で財産になる」と声を弾ませた。

2人で国学院栃木の試合映像を見て分析。自分たちが帝京五との初戦で外角中心の配球だったことも踏まえ、渡辺は「外を狙ってくるだろうということに対して、内角を多くして的を外した。2人で予定していた投球が出来た」。将来の夢は「人を助ける仕事」という女房役が好投を支えた。【菊川光一】