注目の「東北勢対決」が幕を開ける。第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)は19日、今大会2度目の休養日を迎えた。春夏通じて初の4強入りを果たした聖光学院は兵庫県内で調整。投手陣は、18日の準々決勝で完投したエース佐山未来(3年)を除く、小林剛介(3年)ら3投手がブルペン入り。練習後、佐山が準決勝への不退転の決意を語った。

聖光学院・佐山は全4試合に登板し、計29回2/3を8失点と力投している。抜群の制球力を軸に、140キロ前後の直球と90キロ台のカーブなど緩急をつけ、相手打線を翻弄(ほんろう)。「今大会はストレートの調子がすごくいい。初回の立ち上がりが不安定なのが課題だが、収穫は回を追うにつれて、どんどんまとまり、尻上がりに調子が上がっていくところ」と分析。一定の手応えを示す。

145キロ超え5投手を擁する仙台育英との大一番は、ロースコアの展開が予想される。「1点をどうしのぐか、1点をどう取るか、1点がすごく重要になる」。試合前日練習はブルペン入りしなかったものの、決勝進出へは佐山の好投が欠かせない。

「自分はどういう状況であっても、絶対にチームを負けさせない思いでマウンドに上がっている。体がどうなろうと、死ぬぐらいの覚悟で相手に立ち向かっていきたい」。東北対決でもエースの責任を全うする。【山田愛斗】