初優勝を目指す仙台育英(宮城)は7回、県大会ではメンバー外だった5番の岩崎生弥内野手(3年)が、今大会チーム初本塁打となる満塁本塁打を放ち、貴重な追加点を挙げた。

4-1と3点リードの7回1死満塁。下関国際2番手の仲井慎内野手(3年)の高め140キロを振り抜くと、打球は浜風にも乗って左翼スタンドへ飛び込んだ。大会28号となるグランドスラムに、スタンドは大きく沸いた。

決勝を戦った2校は、ともに準決勝まで本塁打がなく、これは71年の桐蔭学園(神奈川)と磐城(福島)以来、51年ぶりだった。

夏の甲子園で本塁打を打たずに優勝したのは74年の金属バット採用後、92年の西日本短大付(福岡)と03年の常総学院(茨城)の2校だけ。今回は両チームとも全試合継投で勝ち上がってきた。完投なし&本塁打なしでの優勝となると史上初になる。