大阪桐蔭はエースで主将の前田悠伍投手(2年)が大車輪の働きで、4年連続11度目の優勝だ。強打自慢の履正社に、まともに打たせない。6者連続を含む13奪三振で9回完封。「1回から9回まで1球1球攻めきれた。80~90点くらい」と胸を張った。

試合前「いつも通りやったら大丈夫」と仲間を励ました。甲子園で活躍し、経験豊富な新主将の役割だ。西谷浩一監督(53)に「キャプテンの投球をしろ」と言われ続ける。この日も体現。7回、内角ツーシームで二塁併殺打に仕留めた。「(相手に)あまり知られていない」。普段は少ないツーシームを多投し、裏をかいた。この日は最速146キロ。来秋ドラフト候補が披露する剛と柔に、8球団スカウトも目を奪われた。

試合直後、指揮官はナインに訓示。「力は紙一重。夏なら大阪で優勝して甲子園に行けるが、ここからが大事。今日はいい勉強をできた」。22日開幕の近畿大会をセンバツ連覇の足掛かりにする。