21世紀枠の石橋(栃木)は春夏通じて初の甲子園で初勝利はならなかった。先発の入江祥太投手(2年)は初回に1失点したあとは粘り強く投げ、2回から7回までゼロ行進。8回に先頭から連打を浴びて遊撃に下がり、後続が打たれて2失点で突き放された。7回0/3を9安打3失点(自責1)だった右腕は「チームとして甲子園で校歌を流すのが目標だった。自分の実力は出せたけど、勝ちきれなかったのでとにかく悔しい」と涙をにじませた。

完封した能代松陽・森岡大智投手(3年)と投げ合いとなっていただけに、力尽きた8回について「完投するつもりだったので途中で終わってしまったのが悔しかった」と振り返った。打線は森岡の伸びのある直球に押さえ込まれ、内野安打2本にとどまった。

アルプス席にはOBなど約3000人の観衆が集まり、大声援が送られた。入江は「たくさん来てくれて、ブラバンの大きい音でやる気が出ました。甲子園で自分のピッチングが出来た。もう1回甲子園にたってしっかり勝ちたい」と夏を見据えた。

福田博之監督(57)は「選手たちは100%の力出してくれた。入江投手も100点満点の投球」とたたえた。【星夏穂】