慶応(神奈川)が土浦日大(茨城)に勝利し、1916年(大5)以来107年ぶりの優勝へ王手をかけた。

主将の大村昊澄内野手(3年)の粘りと一振りが勝利につながった。2回に1点を先制したが、3回から登板した土浦日大エースの藤本士生(3年)を前に中盤は抑えられる。6回、先頭の渡辺憩捕手(3年)が左越え二塁打で出塁し、後続が犠打で1死三塁。主将の大村はスクイズが決まらず、追い込まれた。それでも、「追い込まれてから粘るのは自信があった」と慌てず、2-2から3球ファウルで粘り、チェンジアップを捉えた。右前適時打となり、貴重な追加点を奪った。

決勝戦はセンバツの初戦でタイブレークの末、1-2でサヨナラ負けを喫した仙台育英(宮城)が相手になる。「センバツで負けてから、決勝でやっつけてやろうと目標を立てて本当にそれが実現した。あとはやるだけ」とリベンジと日本一への意気込みを語った。

◆大村昊澄(おおむら・そらと)2005年(平17)7月28日生まれ、愛知県出身。亀の子少年野球クラブで小2から野球を始め、守備位置は捕手。中学は愛知港ボーイズで内野手。慶応では2年秋から背番号4を背負う。好きな言葉は「一生懸命」。特技は逆立ち歩きで、趣味は音楽鑑賞でSEKAI NO OWARIが好き。遠投95メートル、50メートル走6秒5。163センチ、67キロ。右投げ左打ち。