野球のU18W杯(31日開幕、台湾)に出場するU18日本代表のメンバー20人が22日、発表された。全員3年生で、開催中の甲子園大会で活躍した選手が15人も名を連ねた。日刊スポーツの担当記者が今回の人選を解説した。

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解説 馬淵監督の強い意思を感じるメンバーだ。3位に入った昨年の大会を経験した指揮官は「日本の勝機は守りと走力を最大限生かした緻密な野球にある」とコメントを発表した。

花巻東・佐々木麟ら甲子園でも注目を浴びた左の大砲たちは全員選外になった。内外野はほぼ全員が「走攻守」を高いレベルで備えたバランス型。内野手は森田以外の4人がチームでは主将で遊撃手という共通点を持つ。外野の3人も含め、戦術の理解度、実行力の高さなど「野球がうまい」選手を優先した印象だ。春の候補合宿では「長打が出れば得点効率は上がる」と話していたが、長打なしでも1点をもぎ取れる打線を組みたい意図が明確。野手が少なく見えるが、投手の武田、木村、中山は野手としても計算している。

投手陣も国際大会仕様になった。矢野は最大のサプライズ。希少な左サイドからのクセ球を評価したとみられる。安田のチェンジアップなど特異な変化球を持つ投手が数多く入った。

コンディションや勢いも加味したようだ。短期決戦では選手の「旬」がものを言う。知名度や派手さよりも、馬淵ジャパンの野球を形にできる20人。そう考えれば納得の人選だ。【アマ野球担当=柏原誠、保坂恭子】

 

 

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メンバーは以下の通り。★は今夏甲子園出場、☆は今春甲子園出場 名前のあとの( )は背番号 

 

【投手】9人

山形中央・武田陸玖(11) 左投げ左打ち

★仙台育英・高橋煌稀(15) 右投げ右打ち

霞ケ浦・木村優人(13) 右投げ左打ち

★日大三・安田虎汰郎(16) 右投げ左打ち

★大垣日大・矢野海翔(17) 左投げ左打ち

★智弁学園・中山優月(10) 右投げ左打ち

☆大阪桐蔭・前田悠伍(18) 左投げ左打ち

★徳島商・森煌誠(19) 右投げ右打ち

★沖縄尚学・東恩納蒼(14) 右投げ左打ち

 

【捕手】3人

★仙台育英・尾形樹人(12) 右投げ左打ち

★浜松開誠館・新妻恭介(27) 右投げ右打ち

明徳義塾・寺地隆成(22) 右投げ左打ち

 

【内野手】5人

★仙台育英・山田脩也(4) 右投げ右打ち

★聖光学院・高中一樹(7) 右投げ右打ち

横浜・緒方漣(2) 右投げ右打ち

★履正社・森田大翔(5) 右投げ右打ち

★広陵・小林隼翔(1) 右投げ右打ち

 

【外野手】3人

★仙台育英・橋本航河(23) 左投げ左打ち

★慶応・丸田湊斗(26) 右投げ左打ち

★沖縄尚学・知花慎之助(8) 右投げ右打ち