報徳学園の来秋ドラフト候補右腕・今朝丸裕喜投手(2年)が、2失点完投で最大のライバルに投げ勝った。

神戸国際大付は今夏の5回戦で2-3で敗れた相手で、今朝丸は同戦で1-1の4回途中から2番手で登板し、勝ち越しと追加点を許した。試合後には女房役を務めた堀柊那捕手(3年)らから「次はおまえが国際を倒せよ」と言葉をかけられた。

先輩との最後の夏を終え、悔し涙を流した球場での再戦。さらに、夏に攻略できなかった神戸国際大付のプロ注目右腕、津嘉山憲志郎投手(2年)との投げ合いに気持ちを高めた。「夏打たれた悔しさがだいぶあった。9回を投げきる気持ちで上がった」と気合十分。3回に1死満塁から犠飛で先制を許したが、その後は186センチの長身から力強い直球を投げ込み、9安打2失点で完投した。この日はプロ4球団のスカウトが視察し、スカウト陣のスピードガンで自己最速を2キロ更新する146キロを計測した。

今朝丸は「9回投げ切れて良かった。投げ勝って自信になりました」と笑顔。右腕は夏の悔しさを晴らすため、体重アップに取り組んでいた。夏に71キロだった体重は、食トレや筋トレで3キロ増やし、体幹を強化。球威や制球力が増し、この日の好投につながった。

兵庫県大会では、センバツ出場を懸けた近畿大会への出場枠は3。1日の社との準決勝に向け「今日投げきったように自分の仕事がしたい」と意気込んだ。今春のセンバツ準優勝に貢献した右腕は、成長を続けてさらなる高みを目指す。