大阪桐蔭が5日、2年ぶりのセンバツ制覇へ向け始動した。午前中に学校近くの野崎観音(慈眼寺)で毎年恒例の参拝を終え、午後は同校のグラウンドで練習を実施した。

昨秋の近畿大会は史上初の3連覇を果たしたものの、11月の明治神宮大会では5失策と守備の乱れもあり、関東第一(東京)に屈して初戦敗退。西谷浩一監督(54)は「秋はかなりエラーしたので、守りを強化するというのは1つ大きなポイント」と掲げた。

24年春からは従来の金属バットより反発を抑えた新基準の低反発バットの導入も決定。西谷監督は「なかなか飛ばなくて、ヒットの数も減ってバッターにとっては難しい。今、探りながらやってます」と話しつつ、「より守り、より走ることになってくる」と今後の戦い方をイメージした。

24年に向けて指揮官は「選抜も悔しかったですけど、(大阪大会決勝で敗れた)夏ももっと悔しかったので。その分、やり返したいという気持ちは持ってます」。また、甲子園球場が開場100周年を迎えることもあり、指揮官は「毎年勝ちたいんですけど、より勝ちたいなと。欲張りなので」と意欲十分だ。

投手陣ではエース平嶋桂知(かいち)投手(2年)を中心に、森陽樹投手(1年)、中野大虎投手(1年)ら伸び盛りのホープがそろう。野手陣は50メートル5秒8と抜群の身体能力を誇る境亮陽(りょうや)外野手(2年)や、ともに高校通算28発のラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(2年)と徳丸快晴外野手(2年)など、プロ注目のタレントが豊富だ。春夏通じて王座返り咲きへ、牙を磨く。【古財稜明】