阿南光(徳島)の井坂琉星捕手(3年)が、顔面付近に死球を受けた。

4点リードの8回無死一、二塁、豊川の4番手中西浩平投手(2年)の3球目が左頬付近に直撃。一瞬グラウンド上にうずくまったが、顔をしかめながら自ら歩いてベンチに下がり、臨時代走に4番の住江慶次郎内野手(3年)が送られた。

しばらく治療が行われ、井坂は8回裏の守備から試合に戻った。高橋徳監督(41)は「意識ははっきりしとったんですけども、ちょっとまあ心配点があったので、こっちは『やめとけ』と言うたんですけれども、彼は『行きます』と」と明かし、涙。言葉をつまらせながら「バッターボックス入っても…三振でいいと言うたんですけど、あいつが首振るもんですから…。よう頑張りました」。足がフラフラになりながらも、主将として、キャッチャーとしてチームを支えた井坂をたたえた。